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導入事例

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交通・鉄道施設

東京都道313号線:通称尾竹橋通りの無電柱化工事

  • 夜間の特殊部(マンホール)設置状況

東京都道313号線は通称尾竹橋通りと呼ばれる、台東区の鶯谷駅前交差点~足立区千住桜木2丁目までを結ぶ道路で、地震直後から発生する様々な緊急輸送を円滑に行うための緊急輸送道路に指定されています。しかし、全線が無電柱化されていないため無電柱化事業が進められています。
本工事は、この東京都道313号線の一部区間について東京都保全公社発注による電線共同溝の設置工事を行ったものです。本工事は3つの工区に分かれており、2つの工区で電線共同溝の設置工事、1つの工区で道路整備工事を行いました。

工事施工は昼間の交通量が多いため夜間施工でした。夜間施工は近隣住民にとって大きな負担となります。近隣住民の方々への負担が最小限となるように、一部では電線共同溝設置位置に現れたコンクリート製の不明構造物を、昼間に撤去するよう工程を変更するなど、工事をする側がしっかり住民の立場や気持ちになって考え、対応することで近隣住民の方々のご理解とご協力を得ながら工事を進めました。また、本工事は既存の埋設物も多く、電線共同溝設備を設置するスペースに余裕の無いことはもちろん、既存の埋設物を損傷することの無いように細心の注意が必要な施工現場でしたが、長年培った施工技術と安全管理により工事を無事完成させることができました。

電線共同溝とは、電柱に架設してある電力および通信(電話、インターネット等)のケーブルを収容するための管路と、それぞれのケーブルを地中で接続・分配するための特殊部(マンホール)等を総称して電線共同溝と言います。本工事では、約720mの区間にわたって電線類を収容する特殊部15基と地下管路(電力用、通信用)を設置しました。

無電柱化工事は通常、電線共同溝の設置→ケーブルの新設→電線類の撤去→電柱撤去の順番で進みますが、無電柱化の大きな目的のひとつである、「安全で快適な歩行空間の確保」には歩道や車道の道路整備を必要とする場合が多くあります。本工事でも道路整備を行いました。

歩道の高さを車道の高さをほぼ同じにすることで、歩道部における車が歩道に乗り入れする場所について段差を解消するセミフラット化。また、歩道舗装をインターロッキングブロック舗装(レンガのような物)とすることで歩道の景観を良くし、道路照明については古い道路照明を12基撤去して、21基を新設することで夜間でも安心して通行できる明るい歩道とするなど、無電柱化事業に合わせて道路整備工事も行うことで「安全で安心して暮らせる街づくり」に貢献しています。