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ニュースリリース

ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日時点の情報であり、現時点では
発表日時点の情報と異なる場合もありますので、 ご了承いただくとともにご注意をお願いします。

2003年

平成15年10月8日
各  位
従来システムと比較して約5分の1以下のランニングコストで処理が可能な

「畜産排水脱色処理システム」の販売を開始

CODに加え、BOD、SS、全リンも効果的に除去



 株式会社協和エクシオ(社長:島 征二、本社:東京都渋谷区、電話03-5778-1043)では、畜産排水に多く含まれる、活性汚泥法で生物処理した後の処理水に残留している色度成分(COD)を、従来システムと比較して大幅に少ない約5分の1以下のランニングコストで脱色処理することができ、さらにCODに加えBOD、SS、全リンも効果的に除去する「畜産排水脱色処理システム」を開発。この度実証実験を経て、正式に販売を開始いたします。価格は処理量20m3/日のプラントの場合約1,000万円で、初年度5,000万円の売上げを見込んでいます。

 当社では、平成12年度より熊本大学環境システム工学科の原田浩幸助教授との共同研究で“低コスト畜産排水脱色処理システム”の開発を行ってきました。本システムは、鉄と過酸化水素との反応により化学的に脱色処理を行うもので、一般的に畜産排水処理で用いられている活性汚泥処理システムと組み合わせて利用します。
また、平成13年度より千葉県内の大規模養豚場に実証装置を設置、実証実験によりその実用性を確認しています。


【背景】
 畜産農家の規模拡大、居住地との隣接などの理由から、家畜排せつ物の処理は深刻な問題になってきています。なかでも家畜糞尿の野積み、素掘り貯留は、臭気が発生するなど地域環境に与える影響も大きく、また地下水の汚染の原因にもなることから、1999年11月に農林水産省において「家畜排せつ物管理法」(略称)が施行され、経過措置終了の2004年11月までに家畜排せつ物の適正処理を行なうための畜産排水処理施設の導入が進んでいます。
 現在一般的に行われている活性汚泥法などの生物処理では、BOD(生物化学的酸素要求量)及びSS(浮遊物質)の除去は可能ですが、豚舎排水などの畜産排水に多く含まれるCOD(化学的酸素要求量)については十分に除去することができず、処理水の場合でも黄色や茶褐色であるため、河川放流には問題があります。そのため排水の色についても排水基準を設ける動きもあり、今後、脱色の技術開発は急ピッチで進むものと考えられます。


【機器の特長】
 従来開発されている排水脱色技術には、活性炭吸着法、膜分離法、紫外線酸化法、光酸化法やオゾン酸化法などがありますが、いずれも処理コストが高いことから、畜産排水の脱色方法として実用化するためには、低コストで処理できる方法が求められています。
 今回開発した方式は、過酸化水素(H2O2)と鉄イオン(Fe2+)の反応により、酸化力の強いOH・ラジカルを発生させ、これが汚水中の有機成分を酸化分解させることにより排水を脱色するフェントン反応と呼ばれる方式を用いています。加えて、通常フェントン反応では硫酸鉄水和物(FeSO4・7H2O)を用いますが、本システムは鉄粉を利用し、この触媒をなるべく長時間反応槽に留めておくようにすることで必要重量やコストを抑えた処理が可能になっています(特許出願中)。その結果、従来の脱色方法よりも大幅なコストダウンが可能になっています。


【本装置の特長】
  1. 装置が単純で消費電力や交換部材が少なく、さらに反応触媒として鉄粉を無駄なく利用することで、活性炭処理と比較して5分の1以下という(一般的な豚舎排水の場合で100円/m3以下)低ランニングコストで安定した処理が可能です。

  2. 脱色、COD除去効果に加え、BOD、SS、リンなども効果的に除去することができます。

  3. 豚舎排水だけでなく牛舎排水、さらにウーロン茶など畜産排水以外の食品工場から排出される有色排水の脱色にも適用可能です。

【脱色処理システム基本フロー】
脱色処理システム基本フロー

実証装置外観
実証装置外観


処理水比較
処理水比較

写真左:原水(二次処理水)<色度:2460度/COD:440mg/l>
写真中:脱色処理水<色度:21度/COD:32mg/l>
写真右:水道水

以上